【Q&A】印刷会社が多すぎて選べない!あなたに合う会社診断チャート

「会社のパンフレットをリニューアルしたい」「イベント用のチラシを安く作りたいけど、どこに頼めばいいの?」「初めての冊子制作で、どの印刷会社を選べばいいか全く分からない…」

印刷物の制作を検討しているあなたは、もしかしたらそんな風に悩んでいませんか? 印刷会社と一口に言っても、ネット印刷から専門性の高い印刷会社まで数えきれないほど存在し、それぞれ得意分野や料金体系、サポート体制が大きく異なります。

「安さだけを追求して失敗したくない」「品質は譲れないけど予算も気になる」「複雑な入稿作業でつまずきたくない」など、あなたのニーズは多岐にわたるはず。膨大な情報の中から最適な1社を見つけ出すのは、まさに至難の業ですよね。

ご安心ください! この記事では、そんなあなたの悩みを解決するために、印刷会社選びで失敗しないための基礎知識から、あなたにぴったりの会社が診断できるオリジナルチャート、さらには目的別のおすすめ印刷会社まで、Q&A形式で徹底的に解説します。

この記事を読めば、あなたはもう印刷会社選びに迷うことはありません。自信を持って最適なパートナーを見つけ、イメージ通りの印刷物を手に入れることができるでしょう。ぜひ最後まで読んで、あなたの印刷物制作を成功させるための第一歩を踏み出してください。

印刷会社選びで失敗しないための基礎知識

印刷会社を選ぶ際、まず知っておきたいのが、その種類とそれぞれの特徴です。大きく分けると「ネット印刷」と「一般的な印刷会社」の2つがあり、それぞれ印刷方式やサービス内容が異なります。それぞれの特性を理解することが、失敗しない印刷会社選びの第一歩となるでしょう。

ネット印刷とオフセット・デジタル印刷会社の基本

「印刷」と一口に言っても、その方法は多様です。ここでは、特に知っておくべき「ネット印刷」と、それに深く関わる「オフセット印刷」「デジタル印刷」の基本について解説します。

ネット印刷の台頭と特徴

近年、利便性とコストパフォーマンスの高さから急速に普及しているのがネット印刷です。その最大の特徴は、インターネットを通じて入稿から発注、決済まで全て完結できる点にあります。

  • コスト削減:実店舗を持たないため、店舗運営にかかる費用を削減でき、その分を印刷料金に還元しています。また、複数の注文をまとめて印刷する「混載便」方式を採用することで、さらに単価を抑えることが可能です。
  • 手軽さ・スピード:24時間いつでもどこからでも発注でき、納期も最短で当日〜数日と非常にスピーディーです。少量からでも気軽に注文できる点も魅力です。
  • サービスの標準化:ウェブサイト上でサービス内容や価格が明確に提示されており、見積もり取得の手間が省けます。

一方で、入稿データの作成にはある程度の専門知識が必要とされる場合が多く、きめ細やかなサポートや複雑な加工には対応しきれないケースもあります。

オフセット印刷とデジタル印刷

印刷方式には大きく分けてオフセット印刷デジタル印刷の2種類があり、ネット印刷会社もこれらのどちらか、または両方を採用しています。

  • オフセット印刷:
    • 特徴:版(刷版)を作成し、インクを転写して印刷する伝統的な方式です。
    • メリット:大量ロットの印刷に非常に適しており、1部あたりのコストが安くなります。写真やグラデーションなど、細かな色の再現性が高く、高品質な仕上がりが期待できます。
    • デメリット:版の作成にコストがかかるため、少部数だと割高になります。版を作る工程があるため、納期もデジタル印刷より長くなる傾向があります。
  • デジタル印刷(オンデマンド印刷):
    • 特徴:版を作成せず、デジタルデータから直接印刷する方式です。レーザープリンターやインクジェットプリンターの業務用版と考えると分かりやすいでしょう。
    • メリット:少部数の印刷に最適で、1部あたりの単価が安価です。版が不要なため、短納期での対応が可能で、可変データ印刷(1部ずつ内容を変える印刷)も得意です。
    • デメリット:大量ロットになるとオフセット印刷よりコストが高くなる場合があります。オフセット印刷に比べ、若干品質が劣る場合や、色再現に制約がある場合があります。

多くのネット印刷会社は、少部数にはデジタル印刷、大部数にはオフセット印刷を使い分けることで、多様なニーズに応えています。

こんな場合はネット印刷がおすすめ

ネット印刷は、特に以下のようなケースで力を発揮します。あなたの目的がこれらに当てはまるなら、ネット印刷の利用を検討してみましょう。

  • コストを最優先したい:

    ネット印刷は、実店舗運営費や営業人件費を抑えることで、一般的な印刷会社よりも低価格なサービスを提供しています。特に、大量に印刷する場合や、部数が決まっている定型的な印刷物であれば、そのコストメリットを最大限に享受できます。

  • 納期を重視したい:

    短納期対応を強みとするネット印刷会社が多く、最短当日〜数日での納品が可能です。急ぎでチラシや名刺が必要な場合など、スピードが求められるシーンでは非常に役立ちます。

  • 少部数で印刷したい:

    デジタル印刷を主とするネット印刷では、版代がかからないため、数枚〜数十枚といった小ロットの印刷でも単価を抑えられます。個人の名刺や少部数のイベント用フライヤーなど、必要な枚数だけ作りたい場合に最適です。

  • 定型的な印刷物を依頼したい:

    名刺、チラシ、ポスター、冊子など、サイズや用紙の種類がある程度決まっている定型的な印刷物であれば、ネット印刷の豊富なテンプレートや選択肢からスムーズに注文できます。入稿データが完成している場合も、手軽に発注が可能です。

  • 自分でデータ作成・入稿ができる:

    ネット印刷の多くは、入稿データの作成から最終チェックまでをユーザー側で行うことを前提としています。IllustratorやPhotoshopなどのデザインソフトを使いこなし、印刷データ作成の知識がある方にとっては、非常に効率的な選択肢となります。

こんな場合は一般的な印刷会社がおすすめ

一方で、ネット印刷では対応しきれない、あるいはより手厚いサポートを求める場合は、昔ながらの「一般的な印刷会社」が適しています。以下のようなニーズがある場合は、多少費用がかさんでも専門の印刷会社に相談する価値があります。

  • 印刷物の品質にこだわりたい:

    一般的な印刷会社は、営業担当者や専門の技術者が細かくヒアリングを行い、最適な印刷方法や用紙、加工方法を提案してくれます。微妙な色調整や特殊な加工(箔押し、エンボス加工など)、用紙の選定など、仕上がりの品質に徹底的にこだわりたい場合は、直接相談できる一般的な印刷会社が有利です。

  • 複雑な印刷物や特殊な加工を依頼したい:

    変形サイズの印刷物、複雑な折り加工、複数の素材を組み合わせたもの、特殊なインクを使用するものなど、定型外の複雑な印刷物には、専門的なノウハウを持つ一般的な印刷会社が適しています。ネット印刷では選択肢にないような、細かなカスタマイズに対応してくれます。

  • 入稿データ作成に不安がある・デザインから依頼したい:

    デザインの知識がない、入稿データの作成方法が分からない、あるいはデザインそのものから相談したい場合は、一般的な印刷会社に依頼するのが賢明です。プロのデザイナーやオペレーターがDTP(DeskTop Publishing)作業やデータチェックを代行してくれるため、安心して任せられます。

  • 手厚いサポートやコンサルティングを受けたい:

    印刷物の企画段階から相談に乗ってほしい、印刷物の効果的な活用方法についてアドバイスが欲しいなど、単なる印刷以上のコンサルティングやきめ細やかなサポートを求める場合は、専任の担当者が付く一般的な印刷会社が良いでしょう。顔が見える関係で、安心して取引を進めたい場合にも適しています。

  • 継続的な取引を考えている:

    定期的に同じ印刷物を発注したり、複数の案件を一貫して依頼したりするなど、長期的なパートナーシップを築きたい場合も、一般的な印刷会社の方が柔軟に対応してくれる傾向にあります。過去のデータ管理や、次回の印刷へのフィードバックなどもスムーズに行えます。

このように、印刷会社を選ぶ際は、「何を」「どれくらい」「いつまでに」「どのくらいの品質で」「どれくらいの予算で」作りたいのか、そして「どこまで自分でできるのか」を明確にすることが重要です。次のセクションでは、これらの要素を考慮した診断チャートで、あなたにぴったりの印刷会社タイプを見つけていきましょう。

あなたに合う印刷会社がわかる!診断チャート

前章で、ネット印刷と一般的な印刷会社のそれぞれの特徴や、どんな場合にどちらが適しているかをご紹介しました。しかし、「結局、自分にはどちらが合っているの?」とまだ迷っている方もいるかもしれません。

そこで、この章では、いくつかの質問に答えるだけで、あなたの印刷ニーズに最適な印刷会社のタイプを診断できる「印刷会社選び診断チャート」をご用意しました。ぜひ、あなたの状況に一番近い選択肢を選んで、最適な道筋を見つけてください。

【印刷会社選び診断チャート】

  1. 質問1:最も重視する点は何ですか?
    • A. とにかく価格を抑えたい → 質問2へ
    • B. 納期を優先したい(急ぎで必要) → 質問3へ
    • C. 品質や仕上がりにこだわりたい → 質問4へ
    • D. 相談しながら進めたい(サポート重視) → 質問5へ
  2. 質問2(Aと回答した方):入稿データは完全に自分で作成できますか?
    • A-1. はい、完璧に作成できます → タイプ1:コスト重視のネット印刷
    • A-2. いいえ、データ作成に不安があります → タイプ2:サポートも考慮したネット印刷 or 総合印刷会社(価格相談)
  3. 質問3(Bと回答した方):印刷部数はどれくらいですか?
    • B-1. 数枚〜数百枚の少部数タイプ3:短納期対応のネット印刷(デジタル印刷)
    • B-2. 数千枚〜数万枚の大部数タイプ4:短納期対応も可能な一般的な印刷会社
  4. 質問4(Cと回答した方):特殊な加工や用紙の指定はありますか?
    • C-1. はい、箔押しや変形サイズなど特殊な加工がしたい → タイプ5:品質・特殊加工に強い一般的な印刷会社
    • C-2. いいえ、一般的な仕上がりで十分です → 質問6へ
  5. 質問5(Dと回答した方):デザイン作成から相談したいですか?
    • D-1. はい、デザインから全て任せたいタイプ6:デザイン対応可能な一般的な印刷会社
    • D-2. いいえ、データ作成は自分で、入稿サポートが欲しいタイプ7:入稿サポートが手厚いネット印刷
  6. 質問6(C-2と回答した方):部数はどれくらいですか?
    • C-2-1. 少部数〜中ロットタイプ8:高品質・少部数対応のネット印刷
    • C-2-2. 大ロットタイプ9:高品質・大ロット対応のネット印刷 or 一般的な印刷会社

【診断結果とおすすめのタイプ】

  • タイプ1:コスト重視のネット印刷

    予算が限られており、データ作成に自信があるあなたには、とにかく価格の安さが魅力のネット印刷が最適です。多くのネット印刷会社が競争価格でサービスを提供しており、賢く選べば大幅なコストカットが可能です。

  • タイプ2:サポートも考慮したネット印刷 or 総合印刷会社(価格相談)

    価格は抑えたいものの、データ作成に不安がある場合や、ある程度のサポートも欲しい場合は、手厚い入稿サポートがあるネット印刷、または価格面でも相談に乗ってくれる総合的な印刷会社を検討しましょう。

  • タイプ3:短納期対応のネット印刷(デジタル印刷)

    急ぎで少部数の印刷物が必要なあなたには、デジタル印刷を強みとするネット印刷がベストです。最短当日〜翌日発送など、スピーディーな対応が可能です。

  • タイプ4:短納期対応も可能な一般的な印刷会社

    大部数で急ぎの印刷が必要な場合、オフセット印刷を効率的に運用し、短納期対応も可能な一般的な印刷会社が選択肢となります。事前に相談し、スケジュールの調整が可能か確認しましょう。

  • タイプ5:品質・特殊加工に強い一般的な印刷会社

    特殊な加工や高度な品質を求めるあなたは、専門的な技術とノウハウを持つ一般的な印刷会社に相談するのが最善です。直接担当者と打ち合わせを行い、細部の要望を伝えましょう。

  • タイプ6:デザイン対応可能な一般的な印刷会社

    デザインから丸ごと依頼したい、または企画段階から相談したいあなたは、デザイン部門を持つ一般的な印刷会社や、デザイン会社と提携している印刷会社を選ぶとスムーズです。

  • タイプ7:入稿サポートが手厚いネット印刷

    データ作成は自分でできるものの、入稿時のチェックやフォーマットの調整など、技術的なサポートが必要なあなたは、入稿アシスタントサービスが充実しているネット印刷を選びましょう。

  • タイプ8:高品質・少部数対応のネット印刷

    一般的な品質で少部数が必要な場合、デジタル印刷でも高精細な印刷が可能なネット印刷を選ぶと良いでしょう。最近はネット印刷でも高品質な仕上がりが期待できます。

  • タイプ9:高品質・大ロット対応のネット印刷 or 一般的な印刷会社

    大ロットで品質も重視したい場合、オフセット印刷に強みを持つネット印刷か、実績豊富な一般的な印刷会社のどちらも選択肢に入ります。料金とサポート体制を比較検討しましょう。

この診断チャートはあくまで目安ですが、あなたのニーズを明確にする手助けになったのではないでしょうか。次の章では、診断結果で示されたタイプや、あなたの目的別に具体的なおすすめ印刷会社サービスをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

目的別!おすすめ印刷会社サービス徹底比較

診断チャートで、あなたに最適な印刷会社のタイプが見えてきたでしょうか? この章では、その診断結果や、あなたが特に重視したいポイントに合わせて、具体的なおすすめ印刷会社サービスを厳選してご紹介します。

各社の特徴や強みを比較検討し、あなたのニーズに最も合う一社を見つける手助けになれば幸いです。

価格重視で選びたい

「とにかく印刷コストを抑えたい」「予算内で最大限の効果を出したい」というあなたには、コストパフォーマンスに優れたネット印刷サービスが最適です。特に、大量部数や定型商品の印刷では、価格競争力のあるサービスを選ぶことで大幅なコストダウンが見込めます。

  • グラフィック(株式会社グラフィック)
    • 特徴:業界トップクラスの安さと、幅広い印刷物に対応するオールマイティさが魅力。チラシや名刺はもちろん、複雑な折り加工や特殊紙も比較的安価で提供しており、コストを抑えつつ多様なニーズに応えられます。定期的なキャンペーンも豊富です。
    • おすすめポイント:高品質でありながら低価格を実現しており、特に大ロットのオフセット印刷で強みを発揮します。初心者からプロまで幅広く利用されています。
  • プリントパック(株式会社プリントパック)
    • 特徴:圧倒的な知名度と「早くて安い」を追求したサービスが特徴。豊富な商品ラインナップと、急ぎの注文にも対応できるスピーディーな納期が強みです。キャンペーンや割引サービスも頻繁に行われています。
    • おすすめポイント:定番の印刷物であれば、ほとんどのニーズに応えられ、価格面でも非常に競争力があります。迷ったらまず候補に入れるべき大手ネット印刷です。
  • ラクスル(ラクスル株式会社)
    • 特徴:テレビCMでもおなじみの、価格と手軽さに特化したネット印刷。全国の印刷会社と提携することで、多様な印刷物を低価格で提供しています。デザインテンプレートも豊富で、初心者でも簡単に注文できるUIが魅力です。
    • おすすめポイント:デザイン制作ツールも充実しており、データ作成に不安がある方でも手軽に印刷物を依頼できます。少部数から大部数まで幅広い対応が可能です。

これらのサービスは、価格競争が激しいネット印刷業界の中でも特に低価格を実現しており、予算を重視するなら外せない選択肢です。

納期重視で選びたい

「急なイベントでチラシが明日必要!」「とにかくスピーディーに納品してほしい」というように、納期を最優先したい場合は、短納期対応に特化したネット印刷や、柔軟な対応が可能な一般的な印刷会社を選びましょう。デジタル印刷をメインにしている会社は、版不要のため素早い対応が可能です。

  • グラフィック(株式会社グラフィック)
    • 特徴:標準納期でも早いですが、特急対応(当日・翌日発送)のオプションも充実しており、急ぎのニーズに柔軟に対応してくれます。特に東京・大阪には店舗があり、直接受け取りができる場合もあります。
    • おすすめポイント:主要都市に拠点を持つため、地域によっては迅速な納品が期待できます。品質とスピードを両立したい場合に有力な選択肢です。
  • プリントパック(株式会社プリントパック)
    • 特徴:「超特急便」や「スピード納期」など、納期を短縮するオプションが豊富に用意されています。全国に工場を持つため、物流面でも強みを発揮し、迅速な配送が可能です。
    • おすすめポイント:納期オプションの豊富さと、全国対応の配送網により、急な印刷物にも非常に頼りになります。
  • アクセア(株式会社アクセア)
    • 特徴:「ビジネスコンビニ」をコンセプトに、全国に店舗を展開しているのが最大の特徴。デザイン制作から印刷、製本、加工までをスピーディーにその場で対応してくれるため、緊急の印刷物にも対応可能です。
    • おすすめポイント:実店舗で直接相談・発注・受け取りができるため、急ぎの案件や、データに不安がある場合でも安心して利用できます。少部数のデジタル印刷に強みがあります。

納期を重視する場合、まずはオンラインで特急便のオプションを確認し、可能であれば実店舗での受け取りや、直接相談できる窓口があるかどうかも確認すると良いでしょう。

品質・サポート重視で選びたい

「写真集だから色味にこだわりたい」「特殊な紙を使いたい」「初めての印刷で、相談しながら進めたい」といった、品質や手厚いサポートを求めるあなたには、一般的な印刷会社、あるいは高品質なサービスを提供するネット印刷が適しています。

  • 金羊社(株式会社金羊社)
    • 特徴:創業100年以上の歴史を持つ老舗印刷会社で、高い技術力と品質へのこだわりが特徴です。美術印刷や特殊印刷、複雑な製本など、高度な印刷ニーズに対応しています。専任の担当者がつき、企画段階からサポートしてくれます。
    • おすすめポイント:「作品」としての印刷物を求める方や、デザイン・アート関連の印刷物に特化したい場合に最適です。費用は高めになりますが、それに見合う品質とサービスが期待できます。
  • 帆風(株式会社帆風)
    • 特徴:「V-LABO」という独自のクリエイター向けショールームを運営しており、紙見本や印刷見本を実際に見て相談できる点が魅力。企画・デザインから印刷、加工まで一貫したサポートを提供しており、特にこだわりのある印刷物に適しています。
    • おすすめポイント:品質だけでなく、印刷に関する知識がない方でも安心して相談できる手厚いサポートが強みです。直接足を運び、プロの意見を聞きたい方におすすめです。
  • プリントネット(株式会社プリントネット)
    • 特徴:ネット印刷でありながら、比較的きめ細やかなサポート体制を整えているのが特徴。データチェック体制が充実しており、トラブルを未然に防ぐためのサポートが手厚いです。オフセット印刷の品質も高く評価されています。
    • おすすめポイント:ネット印刷の手軽さを利用しつつ、データ入稿に不安がある方や、ある程度の品質を確保したい場合にバランスの取れた選択肢です。

品質やサポートを重視する場合、可能であれば見本を取り寄せたり、直接相談できる機会を活用したりすることをおすすめします。

デザイン・入稿のしやすさで選びたい

「自分でデザインはできるけど、入稿データ作成が苦手」「テンプレートを使って簡単に作りたい」「とにかく手間をかけずに注文したい」というあなたには、デザインツールや入稿サポートが充実したネット印刷サービスがおすすめです。

  • ラクスル(ラクスル株式会社)
    • 特徴:オンライン上で簡単にデザインを作成できる「デザイン作成ツール」が非常に充実しています。豊富なテンプレートから選んで文字や画像を配置するだけで、プロ並みのデザインが完成します。入稿データチェックも自動で行ってくれるため、初心者でも安心です。
    • おすすめポイント:デザイン制作の知識がなくても印刷物を発注したい方に最適です。手軽に、かつスピーディーに印刷物を手に入れたい場合にも向いています。
  • VistaPrint(ビスタプリント)(Vistaprint Japan株式会社)
    • 特徴:名刺やTシャツ、販促グッズなど、幅広い商品に対応しており、特にオンラインデザインツールが直感的で使いやすいのが特徴です。豊富なデザインテンプレートや素材が用意されており、誰でも簡単にオリジナルの印刷物を作成できます。
    • おすすめポイント:デザインから印刷までをワンストップで行いたい個人事業主や小規模ビジネスにおすすめです。操作性に優れており、デザイン初心者でもストレスなく利用できます。
  • しまうまプリント(株式会社しまうまプリント)
    • 特徴:写真プリントやフォトブックで有名ですが、年賀状や名刺などの印刷サービスも提供しています。特に、写真の入稿やレイアウト調整が非常に簡単で、直感的な操作が可能です。
    • おすすめポイント:写真や画像をメインにした印刷物を作成したい方や、とにかく簡単な操作で済ませたい方に適しています。

これらのサービスは、デザインや入稿作業のハードルを下げ、印刷物制作をより身近なものにしてくれます。あなたのスキルレベルや手間をかけたくない度合いに合わせて選んでみましょう。

次の章では、実際に印刷物を依頼する際に、後悔しないために知っておきたい注意点やトラブル対策について解説します。

印刷物を依頼する際の注意点とトラブル対策

ここまで、あなたに合う印刷会社の選び方やおすすめサービスをご紹介してきましたが、いざ発注する段階で「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないために、いくつか注意すべき点があります。特に、印刷物はデータと実物のギャップが生じやすいため、事前の確認が非常に重要です。

ここでは、印刷トラブルを未然に防ぎ、スムーズに理想の印刷物を手に入れるためのポイントを解説します。

入稿データの最終チェック

印刷トラブルの多くは、入稿データに不備があることで発生します。どんなに優れた印刷会社を選んでも、元データに問題があれば、期待通りの仕上がりにはなりません。入稿前には必ず以下の項目を最終チェックしましょう。

  • カラーモードの確認(CMYK):

    パソコンのモニターで見る画像はRGB(光の三原色)で表現されていますが、印刷ではCMYK(色の三原色+黒)という異なるカラーモードが使われます。RGBのデータで入稿すると、印刷時に色がくすんだり、濁ったりする「色ずれ」が発生する可能性が高いです。必ずCMYKに変換されているか確認しましょう。

  • 解像度の確認:

    印刷に必要な解像度は、一般的に300~350dpiとされています。Webサイトなどで使われる画像(72dpiなど)をそのまま印刷に使うと、画像が粗く、ぼやけた仕上がりになってしまいます。特に写真やイラストは、高解像度のデータを用意しましょう。

  • 文字のアウトライン化:

    Illustratorなどのデザインソフトで文字を作成した場合、使用しているフォントが印刷会社の環境にない場合、別のフォントに置き換わってしまう「文字化け」や「フォント崩れ」のリスクがあります。これを防ぐために、入稿前には必ず文字をアウトライン化(図形化)しておきましょう。

  • 塗り足し(裁ち落とし)の設定:

    印刷物は、原寸大で印刷した後に四方を断裁して仕上げられます。この際、わずかなズレが生じることがあるため、デザインが途切れないように、仕上がりサイズよりも外側に数ミリ(一般的には3mm程度)の「塗り足し」を設定する必要があります。塗り足しがないと、印刷物の端に白いフチが出てしまう可能性があります。

  • 仕上がりサイズの確認:

    発注したサイズと入稿データのサイズが一致しているか、再度確認しましょう。A4サイズで発注したのに、データがB5サイズだった、というような単純なミスを防ぎます。

  • データの容量・ファイル形式:

    印刷会社が推奨するファイル形式(PDF/X、AI、EPSなど)やデータ容量の制限を確認し、それに従ってデータを用意しましょう。圧縮が必要な場合は、指定された形式で圧縮します。

ほとんどの印刷会社では、入稿データチェックサービスを提供していますが、基本的なデータ不備は自己責任となる場合も少なくありません。上記のポイントを自身でしっかり確認することが、トラブル回避の鍵です。

見積もり・納期・支払い条件の確認

「思っていたより料金が高い!」「納期に間に合わない!」といった金銭面やスケジュール面でのトラブルを防ぐためには、事前の確認が不可欠です。

  • 見積もりの詳細確認:

    提示された見積もりには、印刷料金の他に、用紙代、加工代(折り、製本、表面加工など)、送料、消費税などが含まれているかを確認しましょう。オプション料金が別途発生しないか、不明な項目はないかをしっかりチェックし、必要であれば詳細を問い合わせてください。

  • 納期の厳守体制と遅延時の対応:

    「〇月〇日までに必着」など、具体的な納期がある場合は、印刷会社がその納期を厳守できるかを確認し、万が一遅延した場合の対応(連絡体制、損害補償など)についても事前に確認しておくことが重要です。特に、イベントや締切のある印刷物の場合は、余裕を持ったスケジュールで発注し、予備日を設定するなどの対策も有効です。

  • 支払い条件の確認:

    支払い方法(銀行振込、クレジットカードなど)や支払い期日、前払いが必要かなどを確認しましょう。特に、新規取引の場合や大口の注文の場合は、支払い条件が異なることがあります。

  • キャンセル規定:

    万が一、発注後にキャンセルせざるを得なくなった場合のキャンセル料規定も確認しておくと安心です。進行状況によっては、高額なキャンセル料が発生することもあります。

特にネット印刷では、これらの情報がサイトに明記されていることが多いので、利用規約やよくある質問などをしっかり確認する習慣をつけましょう。一般的な印刷会社の場合は、担当者との打ち合わせで明確にしてもらうことが大切です。

色味や紙質の認識合わせ

「モニターで見た色と全然違う!」「イメージしていた紙質と違う…」というミスマッチも、印刷物でよくあるトラブルです。これらを防ぐためには、以下のような対策が有効です。

  • 色見本(カラーチャート)の活用:

    モニターの色はRGBであり、使用しているモニターや設定によって見え方が異なります。正確な色味を確認するためには、印刷会社から提供される色見本(カラーチャート)を参考にしましょう。Pantoneなどの特色指定が必要な場合は、その色見本も確認します。

  • 校正刷りの確認(本紙校正・色校正):

    特に重要な印刷物の場合は、本番と同じ紙とインクで印刷する「本紙校正(本機校正)」や、それに準ずる「デジタル色校正」を依頼することをおすすめします。費用はかかりますが、実際の仕上がりを事前に確認できるため、色味のズレや細部の確認ができ、安心感が高まります。

  • 用紙サンプル・見本帳の取り寄せ:

    印刷会社によっては、用紙のサンプル帳を提供している場合があります。実際に手にとって紙の厚みや質感、光沢などを確認することで、イメージ通りの用紙を選べます。特に、特殊紙や高級紙を使う場合は、必ずサンプルで確認しましょう。

  • 過去の印刷物の参照:

    もし、過去に理想に近い印刷物がある場合は、それを印刷会社に提示し「この色味や紙質で」と伝えることで、認識のズレを最小限に抑えることができます。

ネット印刷では、色校正や紙サンプルの提供が有料オプションになっていることが多いですが、品質を重視するなら惜しまずに利用すべきです。一般的な印刷会社であれば、これらの相談に親身に乗ってくれるでしょう。

これらの注意点を押さえることで、印刷会社とのより良い関係を築き、あなたのビジネスや活動をサポートする素晴らしい印刷物を手に入れることができるはずです。不明な点は遠慮なく質問し、納得のいく形で印刷プロジェクトを進めてください。

よくある質問(FAQ)

印刷会社はどこに頼むのがおすすめ?

印刷会社の選び方は、あなたの目的によって大きく異なります。価格を重視するなら「グラフィック」「プリントパック」「ラクスル」のようなネット印刷がおすすめです。これらは大量印刷や定型商品でコストメリットを発揮します。納期を急ぐなら、特急対応のあるネット印刷や「アクセア」のような実店舗を持つ印刷会社が良いでしょう。品質や手厚いサポート、特殊な加工を求めるなら、「金羊社」や「帆風」のような一般的な印刷会社が適しています。デザインや入稿の手間を省きたい場合は、「ラクスル」「ビスタプリント」などのデザインツールが充実したネット印刷を検討してください。まずは、この記事の診断チャートで、あなたのニーズに合うタイプを見つけることから始めましょう。

印刷会社を選ぶ際に重視することは?

印刷会社を選ぶ際に重視すべき点は、主に以下の4つです。

  1. 価格(予算):どこまでコストを抑えたいか。
  2. 納期:いつまでに印刷物が必要か。
  3. 品質:どの程度の仕上がりを求めるか(色味、紙質、特殊加工など)。
  4. サポート:データ作成のサポート、デザイン相談、直接の打ち合わせなど、どこまで手厚いサポートが必要か。

これらの優先順位を明確にすることで、あなたに最適な印刷会社が見つかりやすくなります。例えば、安さを最優先するならネット印刷、品質や相談を重視するなら一般的な印刷会社、といった選び方ができます。

印刷物を依頼する際の注意点は?

印刷物を依頼する際には、主に3つの注意点があります。まず、入稿データの最終チェックが非常に重要です。カラーモード(CMYK)、解像度、文字のアウトライン化、塗り足しの設定などを必ず確認し、データ不備によるトラブルを防ぎましょう。次に、見積もり内容、納期、支払い条件を細かく確認すること。不明な点があれば、発注前に必ず印刷会社に問い合わせて明確にしておくことが大切です。最後に、色味や紙質の認識合わせです。モニターの色と印刷の色は異なるため、必要であれば色見本や校正刷り、用紙サンプルを取り寄せて、イメージ通りの仕上がりになるか確認することをおすすめします。

ネット印刷と印刷会社の違いは何ですか?

ネット印刷は、インターネットを通じて入稿から発注、決済まで全てオンラインで完結するサービスです。実店舗を持たないためコストを抑えられ、価格の安さや手軽さ、短納期が大きなメリットです。主に、名刺、チラシ、ポスターなど定型的な印刷物に適しており、データ作成は発注者側で行うことが前提となります。

一方、一般的な印刷会社(従来の印刷会社)は、営業担当者が付き、企画・デザイン段階から印刷、加工、納品まで手厚いサポートを提供することが特徴です。複雑な加工、特殊な用紙、微妙な色調整など、品質や仕上がりにこだわりたい場合や、デザインから相談したい場合に強みを発揮します。費用はネット印刷より高くなる傾向がありますが、その分、きめ細やかな対応と高品質な仕上がりが期待できます。

まとめ

本記事では、多種多様な印刷会社の中から、あなたに最適な一社を見つけるための実践的な知識と具体的な選び方を解説しました。

重要なポイントを改めて振り返りましょう。

  • 印刷会社には「ネット印刷」と「一般的な印刷会社」があり、それぞれ得意分野や特徴が異なります。
  • あなたのニーズに合わせた印刷会社を見つけるためには、「診断チャート」を活用して目的を明確にすることが第一歩です。
  • 「価格」「納期」「品質」「サポート」「デザイン・入稿のしやすさ」といった目的別に、おすすめの印刷会社サービスを比較検討しましょう。
  • トラブルを避けるために、入稿データの最終チェック、見積もり・納期・支払い条件の確認、色味や紙質の認識合わせを徹底することが重要です。

印刷物制作は、あなたのビジネスや活動を大きく左右する大切な要素です。この記事で得た知識と診断チャートを活用し、不安なく印刷会社を選び、理想通りの印刷物を手に入れてください。さあ、あなたの印刷プロジェクトを成功させましょう!

コメント